霧の中から
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今年も準備を始めます。
お久しぶりです。
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3月も終わりの霧ヶ峰
昨日から小屋準備のためにみさやまに戻り、
今朝は観音沢の水の流れを聞きながら目覚めました。

冬の間も頻繁に雪下ろしなどに来ていましたが、
沢の流れや小鳥たちの囀り、柔らかな日差し
そうした春の濃厚な気配を感じると、
今年も山に帰ってきたなという気がします。

この冬の間は東京のレストランで働いていたのですが
朝、自動車の音で目覚めたり、進まないバスや満員電車に揺られた日々が
何だか遠くの出来事のようで、不思議です。

こんな時、いつも僕は星野道夫さんの「もう一つの時間」という文章を思い出します。
ご存知の方も多いと思いますが、読んでない方はぜひ読んでみてください。

自分が過ごす東京とヒグマが過ごす北海道の時間が同時に存在すること
ある友人編集者が忙しい日々を抜け出して、アラスカで体験した時間や記憶が与えてくれたもの

それはこう結ばれます。
「僕たちが毎日を生きている同じ瞬間、もう一つの時間が、確実に、ゆったりと流れている。
日々の暮らしの中で、心の片隅にそのことを意識できるかどうか、それは、天と地の差ほどに大きい。」
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例えば
5cmほどの霜柱を踏むサクサクとした音
シャーベットのような春雪を踏むザクッザクッという感触
そして、溶け始めた大地の土のにおい

そんなちょっとしたことが、とんでもないリアリティをもって、ここにある。
今朝のみさやまは、そんな忘れていたもう一つの時間に自分を戻してくれる、大切なひと時でした。


引用:星野道夫さん「旅をする木」より



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by yumitsui | 2018-03-28 09:17 | Comments(0)